小出 豊

『綱渡り』

2000年/16ミリ/33分

外界とのコミュニケーションがうまくとれない少年の成長を描いた短篇ドラマ。高崎映画祭正式出品作品。

監督・脚本:小出豊/撮影:篠原悦子/出演:浅野翔太、松橋かずき、長谷川智也

『お城が見える』

2006年/DV/11分

ひとりの男が、妻に家庭内暴力をふるい、それがきっかけとなり妻は息子を殺害してしまう。犯行を隠蔽しようと、男は息子の死体を海に遺棄する……。第4回CO2オープンコンペ優秀賞。

監督・脚本:小出豊/撮影:山岡太郎、深田晃司、四宮秀俊、川口力/出演:吉岡陸雄、おぞねせいこ、大谷伸

『月曜日』

2009年/DV/15分

日曜日の葉子の結婚式まであと6日。万田邦敏の呼びかけによるオムニバス映画『葉子の結婚』の一篇。 監督・脚本:小出豊/撮影:白浜哲/音響:黄永昌/出演:竹厚綾、加藤真弓、石坂友里

『こんなに暗い夜』

2009年/DV/95分

倫子は石女。アクツも石女。倫子は、愛人と不妊の愛犬を巡り、アクツによる黒い罠にかけられる。オンナたちは、真っ暗な東京の夜を真っ逆さまに堕ちて行く……。東京の大川端を舞台に、フィルム・ノワールならぬ“マタニティ・ノワール”という新たなジャンルが開拓された記念すべき作品。第5回CO2エキシビション助成作品。

監督・脚本:小出豊/撮影:月永雄太/音響:黄永昌/出演:宮本りえ、森田亜紀、吉岡睦雄、扇田拓也、新谷尚之、アイラ(犬)

小出豊のえらぶこの一本

『条理ある疑いの彼方に』

1956年/35ミリ/80分

刑務所で死刑が執行された。立会人のなかには新聞社社長のスペンサーと、記者のトム・ギャレットもいた。彼らは死刑廃止のキャンペーンを張るために、無実の人間を犯人に仕立て、死刑判決が下されたところで真実を明かすという工作を考えつく。やがて殺人事件が起き、ギャレット自身がその犯人役を演ずることになる……。フィルム・ノワールとも探偵映画とも、あるいは“社会派映画”ともいえるプロットを鋭い演出で描き出す本作は、フリッツ・ラング最後のアメリカ映画として、彼を語るうえで必要不可欠な1本である。

監督:フリッツ・ラング/脚本:ダグラス・モロー/撮影:ウィリアム・スナイダー/出演:ダナ・アンドリュース、ジョーン・フォンテイン、シドニー・ブラックマー、エド・ビンズ、フィリップ・ポーヌフ